三重自立活動研究会 設立趣意書

 1999年(平成11年)の学習指導要領等の改訂において、「養護・訓練」は「自立活動」に名称が改められました。その後、特殊教育から特別支援教育、インクルーシブ教育システムの構築へと時代が移ってきました。

 自立活動の内容は、人間としての基本的な行動を遂行するために必要な要素と、障がいによる学習上又は生活上の困難を改善・克服するために必要な要素で構成され、6区分27項目に分類・整理されています。特別支援学校や特別支援学級における教育課程の中で各教科や特別活動等と共に、重要な位置を占めています。そのことから、県内においても各学校や研修会等において研究対象として取り上げられています。

 しかし、「今一つわかりにくい」「具体的にどのような指導を行えばよいのか」という話をよくききます。また、大量退職時代を迎え、今ある知識や経験を次世代に引き継いでいく必要があります。

そこで、自立活動について身近で気軽に学べる場をつくろうではないかと、平成26年度末に有志が集まり、「三重自立活動研究会」の設立について話し合いました。そのなかで、以下の「3つのK」を大切にして、研究会を進めていきたいと確認しました。

  1. 「Kouryu(交流)」…障がい種別や校種、職種、世代などを超えて、多くの人たちとの「交流」を通して、気づきや元気をもらい、繋がりを構築していく。
  2. 「Kyoyu(共有)」…実践から得た知識や経験、さらに最新の知見や技術を「共有」していく。
  3. 「Koujyo(向上)」…三重の教職員、関係者一人ひとりの実践力の「向上」を目指していく。

 これらの趣旨についてご理解いただける方々に参加いただき,本研究会における「交流」「共有」「向上」を通して,三重県の特別支援教育の向上、ひいては、共生社会の実現に寄与できることを切に願い、本研究会を設立しました。

 

2015年3月吉日